
スタイルシートが提供されず、ただ書式に関する数値のみが指定された場合の簡易対処法についてメモする。ページレイアウトに関する設定はファイル冒頭の「プリアンブル preamble」に書き込む。
コラム2段組みの場合の設定は以下の通り。
%本文およびコラムの設定
\documentclass[twocolumn,8.5pt]{jarticle} %文字サイズとコラム二段組み
\setlength{\columnsep}{8mm} %コラム間距離
\usepackage{setspace} % setspace.sty の読み込み
\setstretch{0.94} %行間距離の変更(規定値に対する比率)
大枠の構成として日本語論文形式(jarticle)を選択し、基本の文字サイズを 8.5pt に設定する。左右のコラム間にある余白の幅は 8mm となる。setstretch は文字サイズに呼応した行送り幅の規定値に対しての比率を指定しており、この場合は元の値の94パーセントの数値(たぶん14pt)が適用される。setspace.sty を読み込んでいるのは setstretch を使うためだけでなく、部分的に行送り幅を変えたりする都合が(数式などに関して)出てきた場合に備える意味もある。
ページ番号の表示/非表示設定などは以下の通り。
%ページ番号設定
\pagestyle{plain} %ページ番号を表示
\pagenumbering{arabic} %ページ番号の文字種
pagestyle が plain だと表示で empty だと非表示にされる。文字種は arabic が普通の算用数字で roman だとローマ数字になる。
画像ファイルなどを読み込む準備のための設定。
%図像に関する設定
\usepackage[dvips]{graphicx} %図像用パッケージの読み込み
\renewcommand{\figurename}{Fig.} %図につける文字(?)
この設定をしておかないと画像ファイルの読み込みが出来ない。実際の読み込みに使うコマンドについては適宜後述する。
section や subsection などのタイトル文字サイズを本文と同じ文字サイズにする設定は下記の通り。
%節タイトル文字サイズの設定
\makeatletter
\def\section{\@startsection {section}{1}{\z@}{-3.5ex plus -1ex minus -.2ex}{2.3ex plus .2ex}{\normalsize\bf}} % sectionタイトルサイズを本文と同じに
\def\subsection{\@startsection {subsection}{1}{\z@}{-3.5ex plus -1ex minus -.2ex}{2.3ex plus .2ex}{\normalsize\bf}} % subsectionタイトルサイズを本文と同じに
\makeatother
これについては説明できるほど理解できていないが、とりあえずはこの内容でうまくいくようだ。
本文の周囲に設ける余白の大きさについて指定する方法は以下のようになる。
%上下左右余白の設定
\setlength{\topmargin}{25mm} %上余白
\addtolength{\topmargin}{-1in} %上余白調整
\setlength{\oddsidemargin}{20mm} %奇数頁の左余白
\addtolength{\oddsidemargin}{-1in} %奇数頁左余白調整
%\setlength{\evensidemargin}{20mm} %偶数頁の左余白
%\addtolength{\evensidemargin}{-1in} %偶数頁左余白調整
\setlength{\textwidth}{170mm} %テキスト表示領域の幅
\setlength{\textheight}{248mm} %テキスト表示領域の高さ
\setlength{\headsep}{0mm} %ヘッダフッタに関する値(?)
\setlength{\headheight}{0mm} %ヘッダフッタに関する値(?)
\setlength{\topskip}{0mm} %ヘッダフッタに関する値(?)
A4 サイズの用紙は縦が 297mm で、横が 210mm である。上の例では上下に関しては上余白しか指定していないが、上余白が 25mm で文章表示領域縦方向の長さ textheight が 248mm なので、残りの 24mm が下余白と計算できる。
左右余白については左余白だけ指定する。見開きページを持つ場合には奇数ページと偶数ページで余白の取り方が変わるが、jarticle はそれに該当しないので偶数分はコメントアウトした。
プリアンブルにページレイアウトに関する基本設定を書き込んだあと、\begin{document} と \end{document} の間に実際に表示される部分を記述する。しかし冒頭にある論文タイトルなどの情報は本文とは違った設定を必要とするので工夫が必要となる。特に指定がなければ \maketitle とすればよいだけだが、ここでは書式の数値指定に対応する場合を想定している。
日本語タイトル、著者、所属などを一段組みで表示する際の例。
\twocolumn[
\begin{flushleft}
\fontsize{10pt}{10pt}\selectfont{\textbf{國府文學:雑文}}
\end{flushleft}
\begin{center}
\vspace{5mm}
\fontsize{14pt}{14pt}\selectfont{\textbf{\TeX における書式設定について\\}}
\vspace{5mm}
\fontsize{10pt}{10pt}\selectfont{\textbf{國府久嗣\\}}
\vspace{5mm}
\fontsize{8.5pt}{8.5pt}\selectfont{\textbf{北海道大学大学院国際広報メディア研究科\\}} %\end{center}
以下、英語での要約などが続くので twocolumn[ のカッコは閉じていない。flushleft は左寄せ(flushright は右寄せ)を指定している。fontsizeで二つ同じ数値が並んでいるのは文字サイズと行送り幅を同じにするためである。これによってタイトルと著者名と所属の間の縦の余白を vspace によって正確にコントロールできるようになる。ただ左寄せの部分と中央揃えの部分との間に自動でいくらか余白が入ってしまうらしく、この部分での厳密な余白指定がうまくいかない。
引き続いて英語タイトル部分。
\vspace{10mm}
%\begin{center}
\fontsize{14pt}{14pt}\selectfont{Document Settings for \TeX\\}
\vspace{5mm}
\fontsize{10pt}{10pt}\selectfont{Hisatsugu KOKUBU\\}
\vspace{5mm}
\fontsize{8.5pt}{8.5pt}\selectfont{\textit{Graduate School of International Media and Communication, Hokkaido University\\}
\end{center}
\begin{flushleft}
\textbf{Abstract}
\normalsize{ In this paper we will suggest that it will be useful for interpreting the message(s) of a Japanese text to visualize its frequencies of lexical collocations. The visualization is based on MDS. We explore into the effects of various settings of span. Span is currently considered to be the central parameter of the notion "collocation" in that two elements are said to be in collocation when they cooccur in a certain specified span.}
\end{flushleft}
\vspace{5mm}
]
最後の ] は一段組み部分冒頭の \twocolumn[ に呼応している。
引用および図や表、数式の挿入について。
引用部分の書式。
図の挿入。
表の作成と挿入。
数式の挿入。
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